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3月に金州の日本企業で仕事を始めて早くも半年が経った。
私は現在新入社員への簡単な教育や生産管理などを担当しているが、なかなか大変。
やっぱり文化の違いはいかんともしがたい。
最近、やっと仕事の流れが判りかけてきたので、おいおいそういったこともブログに書いていきたい。
 
今日はその中でも、中国人(主に大連人)の雇用に対する考え方を。
 
さっき、私は今の仕事を始めてから半年が経ったと書いたが、日本人と課長、係長、班長(組長)クラスの中国人を除けば、この半年間で会社のメンバーが結構入れ替わっている。
 
特に現場で働く作業員は、3ヶ月から半年、長くて1年ちょっとで辞めていく人が多い。学校を卒業して農村からやってきてある程度仕事のコツを飲み込んだら、より良い条件を求めて別の会社に移ってしまう。
 
日本では最近薄らいできたとはいえ、終身雇用の考え方が根強く残っており、ひとつの会社に長期間勤めるのが一般的だ。だが中国人にはそもそもそういう考え方はない。仕事とはあくまで自分のキャリアアップとお金を稼ぐための手段でしかない。
 
以前、うちの社長(日本人)がある中国人に今の会社に勤めてもう15年になると話したら、その中国人に「そんなに長い間ひとつの会社にいるなんて頭おかしいんじゃないの?」と言われたそうである。
 
だが、会社にとってはこれが非常に困る!

せっかく教育してある程度使えるようになったらもういなくなってしまう。つまり熟練工が育てられない。
日本企業では、生産現場で実践を通してゆっくりと仕事を覚えさせるのが主流で、そうやって数年かけて熟練工を育て上げる。
日本企業の生産性と品質はこういった熟練工によって支えられている。
 
だが、中国ではそのやり方が全く通用しない。
社員の入れ替わりが非常に激しいので熟練工が育てられず、いつまで経っても新人か非熟練者に仕事をさせなければならない。
その結果、生産性と品質がなかなか向上せず、会社の発展も大きく阻害される。
特に社員一人当たりの生産性は日本の本社工場に大きく劣っているのが現状。要するに、日本だったら熟練工1人でできる仕事を2,3人でやっている。
いくら賃金が安いといっても、生産性と品質が一向に向上しないのでは利益につながらない。
 
もちろんうちの会社も手をこまねいているわけではなく、いろいろ手を打っている。
 
①作業のマニュアル化
 これまで「体で覚える」ことで身につけてきた仕事のやり方を、A4一枚程度のマニュアル(「作業標準書」)にまとめて現場に掲示。
 写真やイラスト、具体的な数値を盛り込み、新人も熟練工もみな同じ作業ができるようにする。
 私もその作成に当たっている。
②作業手順の見直し
③既婚者を優先的に雇用
 できるだけ定着してもらえるように。 
④幹部候補生の育成
 有能な社員は日本で研修させる。
 
だが、それでもなかなか解決しない。
これは中国に進出している日本企業共通の悩みである。