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昨年5月の連休に北京を旅行して、軍事博物館を見学したときに撮影。
まさかこんなところで出会うとは思わなかった。
 
これは清の入関前に使われた信牌、すなわち官吏が携帯する一種の身分証、パスポートである。
(2006年5月撮影)
 
上の方に置かれている信牌は、左から満洲語(老満文)、モンゴル語、漢語で刻まれている。
ヌルハチ時代のものか、ホンタイジ時代のものかはよく分からない。
(不勉強ですみません)
 
そのうち、漢語は
 
皇帝之寶
 
満文は
 
han i doron
   ハンの印
 
とある。
 
次に、下の方に置かれている信牌は太宗ホンタイジ(皇太極)時代のもので、左から満文、漢文、モンゴル語で書かれている。なお、寛温仁聖皇帝とはホンタイジが生前名乗った称号である。
(右下の信牌を拡大して撮影。2005年5月)
 
 
中央の漢文は
 
寛温仁聖皇帝信牌
 
と刻まれている。
 
一方左側の満文を直訳すると
 
gosin onco     hūwaliyasun  enduringge   han i akdun   temgetu
仁愛  寛大な   心が温かい      神聖な    ハン の 誠の   証明
 
となっている。
 
(モンゴル語は読めません。すみません・・・・・・)
 
 
自分としては、漢文と満洲語では、皇帝(ハン)の前に来る単語(形容詞、名詞)の順番が異なっているのが興味深かった。
漢語では「寛温仁聖」という順番だが、満文の方を読んでみると「gosin(仁愛)」、「onco(寛大)」、「hūwaliyasun(和やか、心が温かい)」、「enduringge(神聖)」の順になっている。
 
なぜだろうか?
単なる語呂の問題なのか、それとも満洲族と漢族の考え方の違いなのか、考えてみるとなかなか面白い。