LINEで送る
Pocket

 
 
日本の報道:
中国、パソコンへの「検閲ソフト」義務化を見送り NIKKEI NET(日経ネット)
中国、「検閲ソフト」義務化を断念 回線管理強化型に転換か (1/2ページ) – MSN産経ニュース

中国国内の報道:

李毅中回应”绿坝”:绝不会在所有电脑上强制安装――中新网
李毅中谈“绿坝”:问题扩大政治化是不符事实――中新网
李毅中:安装“绿坝”是一项公益行为无可指责――中新网

中国工業和信息化部(工業情報化省、以下「工信部」と略す)は、すでに6月30日夜に検閲ソフト『綠壩・花季護航』(グリーンダム・ユースエスコート Green dam Youth escort)の義務化延期を発表していたが、今日13日の定例会見でついに義務化断念を宣言。正式な敗北宣言と言ったところだろうか。

 

ただし、MSN産経ニュースの記事にもあるとおり、回線やサーバーなどインフラ方面からの規制がさらに強まる可能性もあるので油断はできない。

 

また、中国国内の報道では工信部の会見内容をもう少し詳しく報道しているが、会見では「強制インストールはしないがネットカフェや学校ではインストールを継続する」といっていたり、インストールは「これは完全に公益のための行為で、責められる筋合いはない」とかいっている。

要は自分たちの方針は間違っていなかったと言いたいわけだ。極めつけの負け惜しみだ。

 

しかも工信部は「問題を政治化するな」ともいっているが、政策を議論する時は、政治化つまり政治に関わってしまうのは当たり前。つまりこれは、「庶民は政治にかかわるな」、「俺たちのやることにいちいち文句をつけるな」といっているのと同じ。

庶民には政治の議論をする権利がないとでもいうのか、このドアホ!

 

つまり、中国政府のエライさんは、自分たちの間違いが全然わかってないし、認めようともしない。

これは最近の民族問題にしてもその他の問題にしてもみな同じ。 中国政府や党は公式には絶対に自らの過ちを認めたりはしない。あの文化大革命の後も、悪いのはあくまで「四人帮(四人組)」だけだと強弁して、党の過ちを全く総括しなかった。そう、失敗はすべて「誰か」が妨害したせいなのだ。

「誰か」には、その時々に応じて「封建主義」、「反動派」、「スパイ」、「四人帮(四人組)」、「腐敗官僚」、「日本」、「アメリカ」、「ラビア=カーディル」などいろいろな者が入る。

要するに誰でもいい。ジョージ=オーウェル『1984年』の「憎悪週間」みたいなもので、何らかの「敵」に責任を覆いかぶせて、人民の憎しみをすべてそっちに向けてしまうのだ。

建国以来60年間の中国政府と共産党の態度は以下のように要約できる。

政府と党の方針は常に正しい。もし政策が失敗したとしたら、それはやり方が悪かったか、一部の幹部のせい、または誰かに妨害されたせいなのだ。われわれは常に正しいのだ!

政府と党の体質が変わらない以上、こうした騒動は今後も起こり続けるだろう。

Big Brother is still watching you !

偉大な兄弟はまだあなたを見守っている!

 

参考文献:最近新訳も出たらしい。

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)