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雙田飛鳥・安秋順・沈海泊著『中国語特許明細書を読む。書く。――日中特許翻訳仕様 技術系の中国語学習書』アイ・エル・エス出版、2012年11月

 

 ここ数年中国語の特許明細書翻訳の案件が激増中なので、一昨年に思い切って購入。
 価格は6000円とかなり高いが、実務上非常に有用。

 特許明細書の請求項の読み方、書き方について、数百にものぼる豊富な例文と非常に具体的な解説がなされているし、頻出用語については冒頭付近にまとめられており、非常に使いやすい。
 また、中国語特許明細書によくある構文・文型、文法についても丁寧に解説されており、中国語特許明細書の読解・翻訳と日本語からの翻訳の両方に使える。本書は中国の特許案件に関わる人にとり必読書だと思う。

 ただし、あえて難点を挙げるとすれば、請求項の読み方、書き方を一つ一つ丁寧に解説しようとするあまり、中国語特許明細書の様式や全体像についての解説が抜け落ちてしまっている。したがって、本書の内容は初学者にとってやや理解しにくい。
 欲を言えば、中国語特許明細書の具体例と様式についての解説も掲載して欲しかったところ。

 本書はあくまで中国語中級以上の、特許明細書についてある程度知識があり、これから実務に当たる人(または現在実務に従事している人)向けの解説書だと思う。
 

 以上の点を踏まえれば、本書は非常に使い勝手がいい。
 初学者には向かないが、実務者ならば6000円を出して買うだけの値打ちはある。