読書記録(2016年4月)

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3、4月は読みたい本がなかなか読めませんでした。

2016年4月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2279ページ
ナイス数:50ナイス

真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実 (角川選書)真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実 (角川選書)感想
第1章で信繁発給文書の花押の型の変化を年代順に検討することにより、「幸村」署名の文書を偽文書と論証しているところにはうならされた。第5章では真田丸の研究史、主な史料を丁寧に紹介しており、非常に参考になる。豊臣政権の諸問題、そして「牢人問題」と大坂夏の陣へと向かう歴史の流れの中に真田信繁という人物を位置づけており、面白く読めた。随所に最新の研究による新見解が盛り込まれ、固定観念をときほぐしてくれる。またそれでいて、まだまだ不確かなこと、わからないことはしっかりとその旨を明記している。堅実な良書。
読了日:4月1日 著者:平山優


魏源と林則徐―清末開明官僚の行政と思想 (世界史リブレット人)魏源と林則徐―清末開明官僚の行政と思想 (世界史リブレット人)感想
魏源と林則徐の思想を清末の経世思想家の系譜上に位置づけ、さらに地方行政官としての面を丁寧に紹介。二人の思想が単に机上の学問ではなく、行政のプロとしての経験に裏打ちされていたことがわかる。特に二人の地方行政官としての手腕については知らなかったことが多く、参考になった。
読了日:4月7日 著者:大谷敏夫


センゴク一統記(9) (ヤンマガKCスペシャル)センゴク一統記(9) (ヤンマガKCスペシャル)感想
茶々の淡い恋物語が印象的。それと土佐の出来人こと長宗我部元親の独特なキャラが面白い。最初は本当に姫君みたいな顔だったのがだんだん知勇兼備の武将の顔になっていくところも良い。三好の人々もいいキャラしてる。
読了日:4月8日 著者:宮下英樹


センゴク一統記(10) (ヤンマガKCスペシャル)センゴク一統記(10) (ヤンマガKCスペシャル)感想
表紙の浅井三姉妹が可愛い!秀吉と勝家の対峙。センゴクは四国へ。そして、お市さまのファムファタールぶりは健在。本巻は将棋で言えばお互いに囲いを作ったりしている段階か。
読了日:4月8日 著者:宮下英樹


センゴク一統記(11) (ヤンマガKCスペシャル)センゴク一統記(11) (ヤンマガKCスペシャル)感想
賤ヶ岳、引田の両方面でいよいよ局面が動く。鬼玄蕃が突出。引田では長宗我部元親がセンゴクを見事にハメる。理詰めのコンピューター元親と野生のカンピューターセンゴクが対照的。そして戦いへの準備期間を丁寧に描いたあとに、一気に鮮烈な戦闘描写を叩き込む作者の巧さよ。
読了日:4月8日 著者:宮下英樹


センゴク一統記(12) (ヤンマガKCスペシャル)センゴク一統記(12) (ヤンマガKCスペシャル)感想
勝家とお市様の最期が見事。特にお市様は、単なる悲劇のヒロインではなく、他の英雄たちにも引けを取らない存在感。彼女もまた「戦国武将」であった。あと、中川、高山の両将は自分の地元なんで、鬼玄蕃に手も無く敗れた時はガクッと来ました(^_^;)。そしてセンゴクは本当にしぶとい。敗戦のたびにそれを糧にして立ち上がる。
読了日:4月8日 著者:宮下英樹


センゴク一統記(13) (ヤンマガKCスペシャル)センゴク一統記(13) (ヤンマガKCスペシャル)感想
佐久間盛政も従容として死に向かう。天下人となろうとする秀吉。仙石家久々の団欒。そして家康が大きく成長して再登場。個人的にはようやく自分が道化だったことを悟った信孝と道化から脱しきれない信雄が印象的。「幽玄」という舞台装置は自分としては今ひとつ好みではないが、徳川家の闇と業を語るにはこういう描写にせざるを得ないのかも。
読了日:4月8日 著者:宮下英樹


雪花の虎 1 (ビッグコミックス) (ビッグコミックススペシャル)雪花の虎 1 (ビッグコミックス) (ビッグコミックススペシャル)感想
上杉謙信女性説がついに漫画に。まあトンデモ説なんだけど、それをちゃんとした物語として成立させているところは天晴れ。物語はまだ導入部。これからが楽しみ。
読了日:4月9日 著者:東村アキコ


帝国日本の交通網: つながらなかった大東亜共栄圏帝国日本の交通網: つながらなかった大東亜共栄圏感想
日本の民間部門にも現地社会にも多大な犠牲を強いたあげく、「大東亜共栄圏」の交通網構築に失敗した日本。結局、身の丈に合わないことをしたということなのだろう。 本書で特に興味深かったのは航空輸送網整備についての内容。軍の影響下で生まれた民間航空がやがて本格的に軍の指揮命令系統に組み込まれ、戦いの中で苦闘する様子が史料に基づき描かれている。個人的には、民間船舶・船員が軍の戦略ミスの犠牲となったのと同じような図式が、航空輸送の分野にも存在していたのではないかと思えた。
読了日:4月19日 著者:若林宣


飛び道具の人類史―火を投げるサルが宇宙を飛ぶまで飛び道具の人類史―火を投げるサルが宇宙を飛ぶまで感想
本書では人類を、二足歩行し、ものを投げ、火を操る動物と定義。ものを的に向けて投げるという複雑な行為が、人類の抽象的な思考能力を発達させたという推論は面白い。そして、飛び道具というものが、戦闘と戦争の形態、ひいては人類のあり方そのものをいかに大きく変えて来たかを語る。飛び道具という角度から見わたした人類史。
読了日:4月20日 著者:アルフレッド・W.クロスビー

 


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