「ただの国」アメリカ

トランプの国内外での動きを見ていると、アメリカはもう「アメリカ合衆国 United States of America」であることをやめたんだなとしか言いようがない。
もうアメリカは「ただの国」なんだなあと思った。
「アメリカ合衆国」という国は、建国以来一種の人工国家・実験国家として理念型を重んじてきた。そしてアメリカ合衆国は権威主義国家と違って自由や人権を大切にする、だからアメリカ合衆国は優れているのだ、我々は自由や人権を大切にしない権威主義国家とそれによる侵略に反対するのだという理念と自己イメージを持っていた。 しかしトランプは、そうした理念と自己イメージを完全に捨ててしまった。

以前、とある知り合いが「アメリカは自分のことを出木杉だと思っているジャイアンだ」と例えていて、言い得て妙だと思っていたが、今やただのジャイアンである。
……と言ったらジャイアンに失礼か。

アメリカはもはや「ただの国」になってしまった。
今後、我々アメリカ以外の国々とアメリカ人以外の人々は、「ただの国」だと思ってアメリカに向き合った方がいいのだろう。