2020/01/13 / 最終更新日時 : 2024/05/20 電羊齋 中央ユーラシア史 ロシア人から見たトルグート兵――大北方戦争に現れた騎馬遊牧民 満洲旗人トゥリシェン Tulišen(図理琛)が書いたロシア旅行記『異域録』で面白い記述を見つけたので、つらつらと書いていく。 トゥリシェンは康熙五十一年(1712)ヴォルガ河流域で遊牧するオイラト・モンゴルの一部族トル […]
2015/08/01 / 最終更新日時 : 2024/03/06 電羊齋 書評 自動車から見たヨーロッパ、そしてソ連ーー桶谷繁雄『ソ連自動車旅行』 桶谷繁雄『ソ連自動車旅行』文藝春秋社、1961年 先月、速水螺旋人先生 @RASENJIN のツイートで本書の存在を知り、さっそく図書館で借りて読んでみた。 本書は1960年に西欧、ソ連、東欧を自動車旅行した著者と東京工 […]
2011/08/19 / 最終更新日時 : 2023/07/10 電羊齋 ロシア史 8.19クーデターでのモスクワ放送 今日は、ソ連共産党崩壊、ひいてはソビエト連邦崩壊の引き金となった、8.19クーデターから20年目の日。その時私は高校3年生。年がバレるなww 以下、記憶に基づいて書いているので、事実と異なる部分があるかもしれない。 […]
2009/10/29 / 最終更新日時 : 2023/07/21 電羊齋 中央ユーラシア史 トゥリシェンはマンモスの肉を食べたか? さて、この間ロシア関係のことを調べたついでに、満洲旗人トゥリシェン Tulišen(図理琛)のロシア旅行記『異域録』を読んだ。 トゥリシェンは康熙五十一年(1712)ヴォルガ河流域で遊牧するトルグート部(現在のカルムイク […]
2009/10/12 / 最終更新日時 : 2020/11/05 電羊齋 中央ユーラシア史 ある満洲貴族のロシア観 ひまな時に清代の筆記(随筆)『嘯亭雑録』をめくっていたら、ロシアについての項目が見つかった。著者の礼親王昭槤(しょうれん)(1776~1829)は、ヌルハチの次子礼親王ダイシャン(代善)の末裔で文才があった。 この項 […]
2008/08/28 / 最終更新日時 : 2023/10/04 電羊齋 八旗俄羅斯佐領 白い八旗兵――八旗俄羅斯佐領――5 五、同化――その後のロシア人たち―― 乾隆年間以後、俄羅斯佐領のロシア人は次第に自らの習慣や言語を忘れ、他の満洲旗人たちと同様に漢文化へと同化していった。道光二十九年(1849)北京を訪問し、俄羅斯佐領のロシア人 […]
2005/09/05 / 最終更新日時 : 2020/11/14 電羊齋 八旗俄羅斯佐領 白い八旗兵――八旗俄羅斯佐領――4 四、ロシア人部隊の任務――通訳・翻訳・教師・偵察―― では、彼ら俄羅斯佐領のロシア人旗人たちは清朝のためにどのような任務を遂行していたのだろうか。八旗制度下での通常の兵役・課役以外では、主にロシア語通訳・翻訳者・教師や […]
2006/01/10 / 最終更新日時 : 2024/05/23 電羊齋 東北アジア史 『ノモンハン戦車戦――ロシアの発掘資料から検証するソ連軍対関東軍の封印された戦い ――』 正月に帰国した時に読んだ本。最近関東軍関係の本を色々読んでます。 見所は著者がロシアの膨大な公文書の山から発掘してきた、大量の写真や詳細な戦況報告、統計資料である。 なんといっても、これまで文章でしか読むことの出来 […]
2005/09/05 / 最終更新日時 : 2020/11/09 電羊齋 八旗俄羅斯佐領 白い八旗兵――八旗俄羅斯佐領――3 三、編成の背景 ――北の嵐―― では、ロシア人捕虜がなぜこれほどまでに優遇され、彼らの部隊すら編成されるにいたったのだろうか。その背景には、当時の清を取り巻く国際情勢が深く関与していた。 清とロシアが黒龍江流域で […]
2008/07/14 / 最終更新日時 : 2023/10/04 電羊齋 八旗俄羅斯佐領 白い八旗兵――八旗俄羅斯佐領――2 二、北京での生活――八つの旗の下で―― 次に、ロシア人への具体的待遇であるが、彼らは北京内城東北角、東直門内の鑲黄旗の居住地に位置する胡家圏胡同(『乾隆京城全圖』では「楜椒園衚衕」と表記(1)。現、ロシア大使館西側一帯 […]
2005/09/04 / 最終更新日時 : 2021/06/25 電羊齋 八旗俄羅斯佐領 白い八旗兵――八旗俄羅斯佐領――1 白い八旗兵――八旗俄羅斯佐領―― 八旗は清朝の発展に伴い、元来その主体であった満洲・モンゴル・漢三民族以外にもさまざまな民族を取り込んでいった。 比較的満洲人に近い東北アジアの諸民族、いわゆる「新満洲」(オロチョン […]