中国の台湾・沖縄観に欠けているもの――奄美ルーツからの視点と日本人としての自戒
はじめに:台湾・沖縄をめぐる最新の動き
最近、中国は台湾だけでなく沖縄についても「主権は未決定」と報道し、国内外で世論戦を仕掛けようとしています。
これは、台湾問題への意趣返しの側面もあるのかもしれません。
こうした動きは、現地の人々の立場や意思が十分に尊重されていないことを示しているように見えます。
この記事では、この現状を整理しつつ、歴史や私の奄美・徳之島ルーツの視点も交えて考えてみます。
中国の台湾・沖縄観に欠けているもの
中国が台湾や沖縄に関わる姿勢を見ていると、現地の人の立場や「自分たちで未来を決める権利(自己決定権)」という視点が十分に考慮されていないように感じます。
力がものを言う社会構造
中国では、力のある側が物事を決める傾向が強く、共産党の指示に従うことが日常になっています。
上からの指示で動くことが当たり前の社会では、自分で決める経験が育ちにくくなります。
少数民族政策と「善意」の名目
少数民族政策でも、「善意」により「発展させる」と説明されることがあります。しかし、その裏には中央の価値観に合わせようとする圧力が見えます。
言葉の中の「善意」だけでは、現地の声や選択の自由が置き去りになってしまうことがあります。
こうした環境では、他者の「自己決定権」を理解することも難しいのかもしれません。
台湾・沖縄への姿勢は国内政治の延長?
中国の台湾問題や沖縄への向き合い方は、国内の政治や民族政策の延長線上にあるようにも見えます。
「中央が導くべき」という考え方が、外部の地域にも向けられている印象です。
奄美・徳之島ルーツからの視点
私は奄美の徳之島にルーツがあります。
奄美も歴史の中で、大きな力を持つ本土の政策に翻弄され、声が届きにくかった地域です。
この歴史を振り返ると、**「地域の人がどう思っていたか」「自分たちで決める権利を持つか」**という視点の大切さが実感としてわかります。
台湾や沖縄も、住む人々の意思を尊重することが何より大事だと思います。
過去の帝国主義との共通点
戦前の日本も「文明化」「開発」を名目に周辺地域へ影響力を伸ばしました。
西洋列強も「白人の重荷(The White Man’s Burden)」という考え方を掲げ、植民地を拡大しました。
「白人の重荷」とは、当時のヨーロッパ諸国が、自分たちの文明や文化を非西洋地域に教え導く義務がある、という考え方です。
つまり「相手のために正しい道を示す」という大義名分で、現地の人々の意思や文化を軽視し、支配を正当化していました。
こうした“大義名分付きの介入”は、一見正しいことのように聞こえますが、現地の人たちの意思や選択の自由が尊重されない点で、現在の中国の姿勢にも通じる部分があります。
おわりに――日本人としての自戒も込めて
台湾や沖縄の未来は、地域の人々がどう生きたいかを抜きに語れません。
この視点は、他国に向けるだけでなく、日本人自身にも向けるべきだと思います。
日本も歴史の中で、相手の気持ちより自国の都合を優先した過去があります。
現代でも、無意識に自分たちの価値観を押しつけることをしていないでしょうか、と自問自戒することが大切です。
だからこそ、他国の姿勢を批判するだけでなく、
「私たちは相手の意思を尊重しているか」「相手の立場に立って考えているか」
と考え続けることが重要です。
奄美のように声が届きにくかった地域の歴史を知る者として、私は「誰もが自分の未来を自分で選べる社会」を願わずにはいられません。