脱日論 その五――「日本が嫌なら出ていけ」?

最近の情勢を見ていて、春頃に書いた「脱日論」の正しさを改めて再確認させられてばかり。

https://talkiyanhoninjai.net/archives/category/%e8%84%b1%e6%97%a5%e8%ab%96


……、一より十に至るまで外見の虛飾のみを事として、其實際に於ては眞理原則の知見なきのみか、道德さへ地を拂ふて殘刻不廉恥を極め、尙傲然として自省の念なき者の如し。

一から十まで外見の虚飾だけにこだわり、実際には真理、原則を知らない。しかも道徳さえもきれいさっぱり失われ、残酷で破廉恥を極めていてもなお偉そうにしていて自省の念もないらしい。

これは一見現在の日本のことのように思えるが、実は福沢諭吉の「脱亜論」の一節だ。
福沢諭吉は中国と朝鮮の「旧套」(旧弊)を批判して「脱亜論」を書いたが、読んでみるとむしろ当時と現在の日本の方に当てはまる気がするのは自分だけだろうか。


「バカ」であることを誇り、たゆまぬ努力で社会のため研究を重ねてきた者たちを「ええカッコしい」の「インテリ」として冷笑する。
真に国を憂う者が「反日」として蔑まれ、時流に乗った曲学阿世の徒が「愛国者」面して世間でもてはやされる。
学ぶことすらしない者がでまかせをしゃべれば、「識者」としてもてはやされる。
要領のいい人間がでまかせを撒き散らし、正直者は損をしてばかり。
真面目に働く者が嘲笑され、上前をはねる者が尊敬される。
進取の気性を失い、現状追認と現実主義を混同する。
そして、夜郎自大な「日本スゴイ」。

自分はこんな国にいるのだ。


え、なに?そんなに日本が嫌なら出ていけ?
そういうと思いましたよ。

現在のところ移住資金がないので、お金が貯まるまで気長に待ってください。
片道の航空券代、引っ越し代と現地での当座の生活費さえいただければ、今すぐにでも出ていきますけど。
極端な話、パソコンとネット環境さえあれば、どこででも生きていけますので。

今の私はそれほどまでにこの国に絶望している。