似たもの同士の「愛国者」

自称「保守」派にとっては、すべては「伝統」によって決まっていて、変えることが許されない枠組である。
従って、日本の「国柄」であれ、「体制」であれ、「社会」であれなんであれ、個人の意志や事情で「選択」することは許されない。ましてや「選択的」夫婦別姓などは言語道断というわけだ。
そして、排外主義、外国人「特権」・「優遇」(事実はそれに反するが)を叫び、女性叩き、マイノリティ叩き(アイヌ・沖縄・在日コリアン・クルド人などへのヘイト)、生活保護叩きで憂さを晴らす。

ところで、自称「保守」派、特に「岩盤保守層」を見ていると、習近平政権以降の中国共産党およびその支持者の「愛国者」たちと何から何までそっくり。
彼らの言ってることを要約すると彼らと鏡合わせだったりする。
中国共産党にとって、「中国」という枠組は「伝統」的に決まっていて変えることが許されない枠組だし、「中華文明」は「優秀」な「伝統」である。
中国の「特色(日本語でいえば「国柄」)」であれ、「体制」であれ、「社会」であれなんであれ、個人の意志や事情で「選択」することは許されない。
そして、中国の「愛国者」もまた、排外主義、日本人を含む外国人「特権」・「優遇」(事実はそれに反するが)を叫び、女性叩き、マイノリティ叩き(主に少数民族へのヘイト)で憂さを貼らす。それらは日本の「保守」派そのまま。特に少数民族叩きに至っては日本のマイノリティ叩き、生活保護叩きとそっくりそのままである。
家父長制へのバックラッシュも習近平政権下で大きく進んだ。

似たもの同士もう少し仲良くすればいいのに、と皮肉を言いたくなる。