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瀋陽故宮下馬碑

故宮西南角の下馬碑(2008年9月撮影)

正面から

正面から(2005年5月撮影)

 

 下馬碑とは文字通り「ここからは下馬せよ」と命じる碑であり、中国の宮殿や陵墓の入り口によく見られる。

 瀋陽故宮の下馬碑は武功坊と文徳坊の外側、故宮の東南角と西南角に立てられている。

 元々の由来は太宗ホンタイジの崇徳年間(1636~43)に、ここに木牌を立てて、下馬を命じたものである。馬に乗ってやってきた諸王や官僚たちはここで馬を下りて、大清門をくぐり参内しなければならなかった。

 その後、派手好きの乾隆帝により、乾隆四十七年(1783)の東巡(東北巡幸)時に石碑に改められた。

 石碑には、左から順に満洲語・モンゴル語・チベット語・ウイグル語・漢語が刻まれている。

 漢語では

諸王以下官員人等至此下馬

諸王以下官員人ら此に至らば下馬せよ

満洲語では

geren wang  ci fusihūn hafasa ubade morin ci ebu

諸     王  より 下等の   官ら    ここで  馬      から下りよ

という内容である。

 昭陵(北陵)、福陵(東陵)など、その他の場所にある下馬碑もほぼ同内容である。

 西南角の碑はすでに失われており(時期不明)、現在は復元された石碑が建てられている。

 東南角の碑は1999年に車が衝突して損壊、その後修復されている。

 なお、このとき車の持ち主(運転者は即死)が瀋陽故宮博物院から100万元という多額の賠償を請求されている。

参考文献
佟悦編著『瀋陽故宮』清文化叢書、一宮三陵系列、瀋陽出版社、2004年羅麗欣:文・佟福貴:図『瀋陽故宮』遼寧世界遺産画廊、瀋陽出版社、2005