2024年1月31日、2月1日 良書との出会い

2024年1月31日 水曜日 晴れ 良書との出会い

昨日も朝寝坊。
19時過ぎまで仕事。
夕食は残り物で適当に済ませる。
夕食後は読書。

楊双子(著)、三浦裕子(訳)『台湾漫遊鉄道のふたり』(中央公論新社、2023年)を読了。
感想を『読書メーター』に投稿。
https://bookmeter.com/reviews/118681176

日本人作家千鶴子と台湾人通訳千鶴の台湾食べ歩き漫遊記小説。
ふたりの友情と「百合」を細やかに描く。
また、作品に登場する食べ物とその描写のまたおいしそうなこと!

だが同時に植民地での支配者と被支配者という超えがたい壁も描かれる。
千鶴子は善意と良心の人であり、千鶴によくしてあげようとするが、千鶴にとってそれは善意の押しつけに過ぎない。
そして千鶴子は結局自分の見たい物だけを見ている。
千鶴子は旅の終わりでようやくそれに気づく。

自分も中国・台湾に関わる仕事をしているが、自分の行いも作中のとある登場人物の言う「独りよがりな善意」になっていないか深く考えさせられた。

また、別の角度から見れば、作中の千鶴子の姿勢は、一部のなまじ外国に「詳しい」日本人、外国を深く理解しようする「善意」の日本人が陥りがちな罠なのではないかと思う。
外国人、異なる集団、異文化に詳しくありたい、もっと理解したいと思う。その心構え自体は決して間違いとはいえない。
だが、理解したいという感情ばかりが先走り、相手の心情や事情をおもんばかることなく突っ走り、結局は自分の見たい物だけを見てしまったり、「独りよがりな善意」で相手に接してしまいがち。
甚だしくは、相手が自分の思う通りの存在ではないことに一方的に「失望」したりする。千鶴子はそうなる前に千鶴との友情を回復させることができたが。

そして私にもそういうところがまったくないとは言えない。
「独りよがりな善意」で相手を振り回したり、自分の見たい物だけを見る。そんなことがなかっただろうか。「なかった」と言い切る自信はない。
外国語に関わる仕事をしている自分としては深く反省し、自戒したい。

今回は本当にいい本を読ませていただいたと思う。
いろいろなことを居ながらにして知ることができ、しかもそれでいて自分と自分の姿勢についても深く考えさせられる本。
こうした良書との出会いがあるから読書はやめられない。

2024年2月1日 木曜日 晴れ時々くもり 無題

今日も家でお仕事。
週末も家でフル稼働になりそう。
夕食は豚の生姜焼き。

明日は朝から通院。午後からお仕事の予定。