イリ地方の林則徐
2005年夏に、新疆のカザフスタン国境付近にあるグルジャ(伊寧、イーニン)に旅行した時、現地で伊犁林則徐紀念館を見学。以下の写真はパソコン内の写真を整理していて発見したもの。
林則徐といえば、清末にアヘンの取り締まりに尽くした憂国の士で、一見新疆とは縁が遠いように見えるが、実はアヘン戦争の後、新疆に左遷され、当地の農政に尽くしたらしい。
伊犁林則徐紀念館 正門(以下、写真はすべて2005年8月撮影)
林則徐像
展示品は大したものはなく、歴史年表や林則徐の現地での政務や農政についての説明パネルが主体。
林則徐像はウルムチにもある。新疆でなぜ林則徐が強調されるかというと、第一に内地と新疆との歴史的つながりを強調すること、第二に麻薬・覚せい剤防止の啓蒙という二つの意図が考えられる。
特に後者については、90年代以降中央アジアから新疆への麻薬の流入が目立っている。
麻薬・覚せい剤の害を啓蒙。紀念館玄関横に置かれていた。