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私はよく中国の漫才やコント、コメディ映画を見ている。
 
よく笑うことでストレス解消にもなるし、中国語の勉強にもなる。
 
そこで気がついたのだが、中国のお笑いはボケが異常に発達している反面、ツッコミの切れが非常に甘い!
ボケ役(捧哏)がものすごいボケをかますわりに、ツッコミ役(逗哏)のツッコミが弱かったり、タイミングが遅かったり、場合によってはボケっぱなしで全くつっこまないことさえある。
 
 
これはわが大阪のお笑いでは全くありえないことである。
つっこみのセンスだけを取り上げるなら、吉本の新人にも劣る。
 
なぜであろうか?
 
私は初め「やっぱり大阪のお笑いが世界一やな。中国のお笑いもしょせん大阪にはかなわんなあ」と思っていたのだが、あるときそれがとんでもない思い違いであることに気がついた。
 
去年の正月、私は友人と連れ立って瀋陽のとある映画館に「カンフー・ハッスル」を見に行ったのだが、画面上でギャグが炸裂するたびに中国の観客が口々にツッコミを叫んでいるのである。「んなアホな!」、「なにやっとんねん!」。
 
漫才やコント番組を見ていても、ボケ役のボケに対して、ツッコミ役の相方だけでなく観客までもがいっしょになってツッコミを入れているシーンが目立つ。
 
つまり中国のお笑いでは、相方だけがツッコむのではなく、観客(視聴者)も参加する。

中国では観客もツッコミ役なんである。そうして、舞台と観客との相乗効果によって盛り上げていく。
 
このような観客参加型(舞台と観客の対話)の演芸は、京劇から二人転にまで通じる中国の伝統なんである。
 
 
つまり、中国の芸人のツッコミが甘いのは決して彼らの技量が劣っているためではなく、観客のツッコミの余地を残すためわざと控えめにしているのである。
 
中国のお笑いは実に奥が深い!
 
やはり、自国の文化のみを基準として外国の文化を推し量ってはいけない。