某政党のポスター

新しい参政党のポスター(あえてここには引用しない)だが、「日本を守った」とされる日本の歴史上の有名人がならび、最後に飛行服を着て肩を組み合って涙を流す「特攻隊員」が出てきて、それから現代の男性と女性(これは参政党員、ひいては彼らがアピールしたい有権者であろう)が出てきて、「次は私たちの番だ」という大きな文字がバーンと表示されている。

大馬鹿野郎!

特攻隊員のつぎに「私たちの番」って、「国のため」(実際には権力者のため)に死ねということか。しかも乏しい戦果と引き換えにか?
権力者の保身とエゴのために死んだ若者たちの死の残酷さ、しかも引き換えに得られた特攻の「戦果」なるものがいかに乏しいものであったかは周知の事実。

結局のところ「特攻」ひいては強制された自己犠牲は非人道的であるだけでなく、そこから得られる成果も少ない。
日本が今後「特攻」ひいては企業、国家、権力者による国民への自己犠牲の強制を繰り返す限り、国民は救われないし、経済も科学も学問も発展しない。

「私たちの番」が来る前に、こいつらを止めなきゃ。
参政党のポスターを見てそう思った。

そして、特攻、さらに広く見て兵士・民間人による自爆攻撃まで含めた場合、その主な効果は「ジャップは話し合いの通じる相手ではない」というイメージの流布だといっても過言ではないと思う。それが結局、さらなる惨禍を招いたことは言うまでもない。
さらにいえば、それがどれだけ戦後の日本人のイメージを悪化させたことか。

特攻隊員を追悼することと、特攻作戦を批判することは両立するんだけど、その辺を混同して、特攻を賛美する連中にも腹が立つ。

そのうち「ブラック企業はなかった」とか「過労死した企業戦士は日本の礎を築いた尊い犠牲だった」とか言い出しかねんな。

もし「英霊」が参政党を含めた今の日本の状況を見たら、怨霊になって化けて出るんじゃなかろうか。

今朝は最近では珍しくものすごく腹が立った。