今なお新しい明清史入門書――三田村泰助『明と清』

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三田村泰助『明と清』世界の歴史14、河出文庫、河出書房新社 、1990年1月

(原著:三田村泰助『明と清』世界の歴史14、河出書房新社、1969年6月)


明清史の基本的な流れを押さえつつ、文化史、経済史、周辺諸勢力の動向にも目配りが行き届いている。文章もわかりやすく、読みやすい。

特に著者の専門分野の清朝史に関する記述が出色。原著は1969年出版とかなり古いが、明清交代期の中国及び周辺の情勢、清朝内部の派閥、権力闘争、山西商人と清朝の関係など現在の研究状況からみても先進的な問題を数多く取り上げており、その内容は決して古びておらずむしろ新しい。

本書の内容は、その後飛躍的発展を遂げた明清史研究の現状から見れば補うべき点も見られるが、全体的には未だ色あせていない。

明清史、特に清朝史を学ぶ上で、良い入門書としてお薦めできる本。

(本書評は「読書メーター」に掲載した内容に修正・加筆を行ったものです)

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