ローレライ
昨日、こちらで買った(海賊版)『ローレライ』を見る。
ネタバレになるので、詳しいストーリーの説明は省くが、なんだか太平洋戦争を借りた『ガンダム』のような話だった。
すでにあちこちの映画評ホームページやブログでは、時代考証その他について、色々ツッコミが入っているようだ。
ただ時代考証や軍事考証では確かにおかしな点が目に付いたが、娯楽作としてはそれなりにまとまっていて楽しめた。
自分としての不満は、まず主人公たちがあっさりと動き回りすぎること。もう少し苦労してほしかったし、どんでん返しもほしかった。そうすればラスト十数分でより感動できたと思う。
次に、主人公のライバル(浅倉大佐)。彼は敢えて非常な暴挙を行ってしまう人物だが、その「暴挙」についてのストーリー上の根拠が非常に薄弱。見ている側としては、なぜ彼がそこまでするのかが今ひとつ納得行かなかった(そういえば、『逆襲のシャア』にもそんなところがありました)。
しかし、今挙げた二点は、小説を映画化する際、時間の関係上整理せざるを得なかったのかもしれない。
早速原作を読んでみたい。
“ローレライ” に対して2件のコメントがあります。
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原作を読みなはれ(笑)福井晴敏の小説は、人物の背景とか思想を細かく設定してあるので自分が読む限り矛盾とかは見あたらなかったですよ。亡国のイージスもそうですが、原作の奥行きが深いので2時間ばかりでストーリーをまとめるのが絶対無理な代物です。一応、ミステリースリラーの扱いですが、心の傷を負った人間の魂の救済が作者が最も述べたいところでは考えています。
>阿Q 様ご教示ありがとうございます。やっぱりそうですか。『T.R.Y』にしてもそうでしたが、優秀な原作はかえって映画化しにくいのかもしれませんね。「魂の救済」ですか。やっぱり原作を読んでみたいですねえ。映画は今ひとつ食い足りない感じがしますから。ただ中国の地方都市にいるので、和書はアマゾンでの取り寄せ以外では入手できません。送料節約(海外発送は有料)のため、あるていど他にほしい本がたまったら、一括で注文しようかと思っています。