好きな映画
クリスマス企画として、2024年12月11日(水)から12月25日(水)のクリスマス当日まで特定のお題の記事を一つずつ掲載します。
名付けて「電羊齋お一人様 Advent Calendar 2024」。
7日目、12月17日(火)のお題は「今年行ったところ」です。
好きな映画
まず私の好きな映画を順不同で10本挙げてみる。
SNSなどではその都度「好きな映画」を10本挙げているが、それらとは必ずしも一致しない。現在の最新バージョンということでご了承願いたい。
Best10になるとどれが一番でどれが二番という風に決められない。
『天空の城ラピュタ』
『戦略大作戦』
『蜘蛛巣城』
『少林寺』
『独裁者(チャップリン)』
『十二人の怒れる男』
『活きる(原題:『活着』)』
『ブレードランナー』
『日本のいちばん長い日(岡本喜八版)』
『ラストエンペラー』
次点『フラッシュ・ゴードン(1980)』
『天空の城ラピュタ』
これについては説明不要かも。
名シーン、名ゼリフのオンパレード。
個人的に一番好きなシーンは、パズーと空賊ドーラ一家たちがフラップターで軍の要塞に向かって低空飛行して、シータを見事救出して脱出するシーン。
空飛ぶ物体をあれほどかっこよく描いたシーンは少ないと思う。
あと、ムスカ大佐の「読める!読めるぞ!」も好きw
自分も漢文や満洲語/シベ語を学び、中国などで石碑を見る度に「読める!読めるぞ!」とハイになっていたので、ムスカ大佐の気持ちは大変よくわかる。
周りの人から不審者に見えていたかもしれないがまあいいだろう(よくない)。
『戦略大作戦』
1944年のフランス戦線。休暇を利用してドイツ軍の戦線の背後にある銀行の金塊を奪いに行く米軍の不良軍人たち。
ウェスタン戦争映画というかなんというか。
登場人物たちがどいつもこいつも一癖も二癖もある腕に覚えがある個性派揃い。
戦争なんて、大義名分なんてくそっ食らえな態度がいい。
終わり方も最高!
ちなみに、登場するドイツ軍のティーガー戦車はT34を改造した物でかなり出来が良く、「戦略タイガー」として有名。
あと、吹替版も結構豪華な声優が出ているので、吹替版もおすすめ。
『蜘蛛巣城』
黒澤明監督作品。シェイクスピアの『マクベス』を日本の戦国時代に置き換えたもの。
三船敏郎演じる一人の戦国武将が権力と妄執にとりつかれて身を滅ぼしていく様子は文字通り「鬼気迫る」。
山田五十鈴演じるマクベス夫人的役どころの武将の妻も恐ろしいまでの怪演。
『少林寺』
若き日のリー・リンチェイ(ジェット・リー、李連杰)と数多くの武術家が出演。
文章ではすごさが説明できないので、とにかく見てくださいとしか言いようがない。
『独裁者(チャップリン)』
いちおう架空の独裁者と独裁国家ということになっているのだが、明らかにヒトラーを茶化した作品。
チャップリン演じる床屋が『ハンガリー舞曲』に合わせてヒゲを剃るシーンは大爆笑。
ラストの名演説はあまりに有名。
『十二人の怒れる男』
室内劇の名作。夏の蒸し暑い部屋の中、陪審員に選ばれた十二人の男たちがとある殺人事件について白熱の議論を交わす。
証拠と証言の矛盾点が徐々に明らかになり、事件の真相が次第に明らかになっていく構成が巧み。
誰もが知らず知らず持つ感情と偏見がいかに物事を見る目をくもらせるかがわかる。
見終わった時、自分は果たしてどうだろうかと自省させられた。
『日本のいちばん長い日(岡本喜八版)』
こちらも室内劇の名作。昭和20年8月14日正午から8月15日正午の玉音放送までの24時間を描く。
皇居内の御前会議で延々と議論を繰り広げる政府首脳たちと陸海軍首脳たち、クーデターをもくろむ青年将校たち、そして玉音放送へ。
演じるのは当時のオールスターキャストで、しかも戦争の記憶もまだ鮮明な時代なので、劇中の雰囲気はただものではない。
この映画はそういう意味で「時代の産物」であり、こうした作品は二度と作れないんじゃなかろうか。
『活きる(原題:『活着』)』
一つの家族が国共内戦、土地改革、大躍進、文化大革命という波乱の中国現代史のなかで生きていく物語。中国現代史入門としておすすめ。
『ブレードランナー』
映像美!音楽美!物語の妙!
原作はP・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』だけど、本作品はそれをかなり換骨奪胎していて、リドリー・スコットによる「二次創作」といってもさしつかえないほど変わっている。
だが、原作のエッセンスもうまく取り込まれているし、映画独自の味もある。
原作と見比べるのもありだし、映画は映画として独自に楽しむのもあり。
『ラストエンペラー』
清朝最後の皇帝溥儀の生涯。
華麗でスケールが大きい映像は一生忘れない。
自分はこの映画がきっかけで清朝史を学び、その後中国へも行った。
大げさではなく「人生を変えた」映画。
清朝史を学んで大人になってから見直すと、史実を端折っていたり、脚色している点も数多く発見できたが、「ここをこう変えたのか」という考察もまた面白い。
あと、この作品には満洲語のセリフもちょこっと出てくる。
溥儀の清朝皇帝としての即位式のシーンに満洲語のセリフが出てくるので興味のある方は探して、意味を考察してみては?
次点『フラッシュ・ゴードン(1980)』
古き良きスペースオペラ。
『スター・ウォーズ』に負けない作品を作れという大号令の下、お金も手間も掛けて作ったが……、結果はズッコケ超大作に。
んまあ、『スター・ウォーズ』の後に世に出てしまったのが不幸だったのかもしれないとも思う。
Queenが手がけた音楽は名作といってよく、映画そのものよりも、主題歌「Flash」とサントラアルバムの方がはるかに有名になってしまうという不思議なことにもなっている。
でも、私はこの映画のダサかっこよさというか、大時代的な雰囲気がなんともいえず好きなんだよなあ。