2024年4月27日 土曜日 くもり時々雨 お仕事と本と心意気と訴訟社会など

昨夜は2時過ぎにようやく就寝。
妙ちきりんな夢を見てから12時半頃に起床。

朝食とも昼食ともつかぬ食事を摂ってから、18時半頃まで作業と雑用。
明日も仕事をする予定だったが、思ったより作業が進んだことと、明日午後には満洲語勉強会もあるため、思い切って明日は休むことにした。

それから散歩がてらなか卯で夕食を摂り、丸善で『アジア人物史 第12巻――アジアの世紀へ』(集英社、2024年)と『訟師の中国史――国家の鬼子と健訟』(筑摩書房、2024年)を購入。
また積読本が増えてしまった。

『アジア人物史 第12巻――アジアの世紀へ』は特に分厚い。アジア現代史の多様な人物が取り上げられている。
目次を一覧とすると、本シリーズの特徴でもあるが、アイヌ・沖縄の人物も多く取り上げられており、読み応えがありそう。
テレサ・テン(鄧麗君)、ブルース・リーも取り上げられているのは驚いた(アジアの歴史に与えた影響を考えてみれば当然の人選だが)。

読むのが楽しみ。
これでシリーズ全巻そろった。索引巻も出るらしいのでまた購入するつもり。

あと、これは「望蜀の言」ではあるが、本シリーズでは近現代の奄美人群像も取り上げて欲しかったかな。
例えば、丸田南里、泉芳朗、昇曙夢とか徳三宝とか朝潮太郎はいずれも本シリーズに取り上げられている人物にまったく劣らない人物である。
紙幅に限りはあるんだろうし、研究自体も進んでいないんだろうけど……。
無理だ、無理だということはわかってはいるんだけど……。

我が奄美も本土とは異なる苦難の道と多様な歴史を歩んできたというのに、それがほとんど知られていないということであろう。うーん残念。
今回、改めて奄美のマイナーさを思い知った。
今後は私もシマンチュ(島人)としての自覚を強めていきたい。
奄美は、徳之島は、決して埋もれないぞ!
「シマンチュここにあり!」という心意気でがんばりたい。

『訟師の中国史――国家の鬼子と健訟』は訴訟が多発する訴訟社会としての中国、そしてその中で活動してきた「訟師(しょうし)」なる人々を描き出す。
近世中国は専制国家としてのイメージ、儒教社会としての理念(訴訟が起きる前に解決する)に反し、民間訴訟が数多く提起される訴訟社会だった(これは現在の共産党政権下での中国でも同じ)。
自分も昔中国で暮らしていて、自らの権利、権益を声高に主張し、場合によっては立ち上がって戦う独立不羈の民としての中国人を見てきている。
本書も読むのが楽しみ。
今取り組んでいる仕事が終わってから、ゴールデンウィークの後半あたりに読むつもり。

『アジア人物史 第12巻――アジアの世紀へ』(集英社、2024年)と『訟師の中国史――国家の鬼子と健訟』(筑摩書房、2024年)