読書記録(2013年8月)

 最近「読書メーター」というサイトを利用して、自分が読んだ本を記録している。

 これから「読書メーター」に載せた読書記録を一ヶ月毎にまとめて掲載することにする。まず今回は2013年8月の読書記録を掲載し、次回からは毎月1日に前月分の読書記録を掲載していくつもり。

 自分が読んだ本を、分野や内容を問わず、とりとめもなく記録しているので、統一性が全くないが、その時自分が何を読んだか、何を考えていたかということを残していきたい。

 読書メーターでの私のアカウント及びリンクは下記の通り。

電羊齋@新館 莫談國事
http://book.akahoshitakuya.com/u/383213

 

 以下、著者・書名、読了日、感想、書誌情報の順に掲載。感想は読書メーターに掲載したものをそのままコピーした。

 

カール=ハインツ・フリーザー『電撃戦という幻』上・下 
2013年8月12日読了

本書は、まず世間に広く流布する「電撃戦」伝説を検証し、次いで西方戦役を詳細に検討。結論としてはヒトラーやドイツ軍首脳部に最初から確固たる「電撃戦」構想があったわけではなく、ドイツ軍の指揮官の臨機応変の判断、戦術・戦略、科学技術、連合軍側の失策等の数々の要素により「電撃戦」が生み出されたということらしい。 ダンケルクの進撃停止についての謎解きも興味深い。 単なる戦史としてのみならず、歴史における「伝説」や「神話」というものがどのようにして生み出されていくのかということについても考えさせられた。

カール=ハインツ・フリーザー著、大木毅、安藤公一訳『電撃戦という幻』上・下、中央公論新社、2003年

 

谷口克広『信長と消えた家臣たち――失脚・粛清・謀反』(中公新書) 
2013年8月12日読了

信長の抜擢に応えきれず失脚した者、粛清された家臣と各地の国人衆たち、信長に反逆した者たちの銘々伝が興味深い。知名度が低いが実は重要な役割を果たした人たちが多いのが面白い。信長家臣団に入るのは簡単だが、そこで生き残るのは大変だなあというのが感想。明らかな「無理ゲー」を強いられた挙句に能力を見限られて失脚・左遷された家臣もいる。羽柴秀吉、明智光秀、柴田勝家、丹羽長秀、滝川一益などといった有名どころは高い能力と極めつけの幸運を兼ね備えた人たちだったんだろうなあと思った。

谷口克広『信長と消えた家臣たち――失脚・粛清・謀反』中公新書1907、中央公論新社、2007年 

 

清水義範『蕎麦ときしめん』(講談社文庫)  
2013年8月13日読了(再読)

最近再読。表題作の「蕎麦ときしめん」も笑えたけど、個人的には司馬遼太郎の文体を形態模写した「商道をゆく」と「猿蟹の賦」、英語の語源は日本語だ!という論文の序文という設定の「序文」もお気に入り。

清水義範『蕎麦ときしめん』講談社文庫、講談社、1989年

 

柳澤健『1976年のアントニオ猪木』
2013年8月14日読了

図書館で借りて読んだ。プロレスのオールドファンとして興味深く読んだ。文庫の『完本』の方も読んでみたい。それにしても、猪木って、本当に無茶苦茶な人物やね(苦笑)。ファンとして遠巻きに見守る分には楽しいが、関わりあった人物にとっては災難。

柳澤健『1976年のアントニオ猪木』文藝春秋、2007年