2025年10月11日 土曜日 くもり時々晴れ 古本探索

昨夜は、22時からFediverseのみなさんと映画鑑賞会(ウォッチパーティ)「トンチキ映画と名作映画を交互に見る会」でトンチキ映画『AVN/エイリアンVSニンジャ』を見た。
ジャンルはSFホラー。
アクションシーン、剣劇シーン、特撮シーンはなかなかよくできていた。
しかしところどころ頭の中が「??????????」で埋め尽くされてしまう不可解なシーンがあった。
全体的には「なんじゃこりゃ」の部類に入る作品だった。
グロいシーンもあるし、こういうのが好きな人以外にはあまりお薦めしないかな。

1時頃に就寝。

 

今朝は10時頃に起床。

11時頃に家を出て、京都の歴彩館で開催されている「下鴨中通ブックフェア2025」に行ってきた。

「下鴨中通ブックフェア」と印刷された旗

個性的なローカル出版社のブースがいろいろ出ていたり、古本屋さんも出店していたりした。

「まとも書房」のブースを見ていると『労働廃絶論』なる本に目を引かれた。
枚方のローカル出版社らしい。この世知辛く、忙しい世の中にこのような本を出版する意気や良しである。
ブースにいた人に聞くとこの本はけっこう人気らしい。
世の中には労働に苦しめられている人が多いらしい。
まあ、私もフリーランスとして納期に追い立てられ、自分で自分を追い立てる「一人ブラック企業」なので、労働はできればしたくない。
ブースの人と労働について少しおしゃべりしてから、『労働廃絶論』なる本を購入した。

それから30分ほどあちこちのブースを見て回った。

滋賀県の「サンライズ出版」のブースで『発掘調査20年の記録――安土 信長の城と城下町』を見つけたのでいそいそと購入。
ブースの人に聞くと近年の発掘調査と整備で、安土城の様子もかなり変わっているらしい。
この秋にも安土城でイベントがあるらしい。
実は、この間の9月28日の同窓会で、安土城の発掘がかなり進んでいて、安土城は実は今までのイメージとは大きく異なっていたことがわかったというような話を聞いていたので、安土城関連の本を見つけて即購入したというところ。

「下鴨中通ブックフェア2025」の収穫は以下の2冊。どちらも新本。

  • ボブ・ブラック 著、ホモ・ネーモ 翻訳/解説『労働廃絶論』まとも書房、2024年
  • 滋賀県教育委員会 編著『発掘調査20年の記録――安土 信長の城と城下町』サンライズ出版、2009年(2023年四刷発行)

ボブ・ブラック 著、ホモ・ネーモ 翻訳/解説『労働廃絶論』まとも書房、2024年滋賀県教育委員会 編著『発掘調査20年の記録――安土 信長の城と城下町』サンライズ出版、2009年(2023年四刷発行)

その後いったん帰宅して、買った本を家に置いて、少し休憩。

休憩が終わってからまた家を出て、今度は電車を乗り継いで「第25回四天王寺秋の大古本祭り」へワープ。
14時頃に現地着。
「関西最大級」と言うだけあって、出店している古本屋さんが本当に多い。
1時間から1時間半ほどあちこちのブースを探索した。
大阪だけあって、生野区の本屋さんが韓国・朝鮮関係の本をたくさん持ってきていた。

収穫は以下の3冊。

  • 桂樟蹊子(桂琦一)『夕陽の紫禁城――追憶の中国』霜林発行所、1994年
  • 〔英〕威妥瑪(Thomas Francis Wade) 著、張衛東 訳『語言自邇集――19世紀中期的北京話』北京大学出版社、2002年
  • 『東方考古学叢刊』甲種刊行会 編『東京城』東方考古学叢刊甲種全六巻 第五冊、東亜考古学会、1939年(復刻版、雄山閣、1981年)

桂樟蹊子(桂琦一)『夕陽の紫禁城――追憶の中国』霜林発行所、1994年〔英〕威妥瑪(Thomas Francis Wade) 著、張衛東 訳『語言自邇集――19世紀中期的北京話』北京大学出版社、2002年
『東方考古学叢刊』甲種刊行会 編『東京城』東方考古学叢刊甲種全六巻 第五冊、東亜考古学会、1939年(復刻版、雄山閣、1981年)

桂樟蹊子(桂琦一)『夕陽の紫禁城――追憶の中国』は戦前戦中の北京で暮らした植物病理学者の桂琦一(1909~1993)の回想録。
最近、戦前の中国・アジアで旅行・生活した日本人の紀行文・回想録にも興味を持っている。
もちろん現在の視点から見れば不充分であったり、誤っていたりする点も多いし、時には「オリエンタリズム」的な視点を感じることもあるが、当時の現地の様子や雰囲気を知る材料にはなる。

〔英〕威妥瑪(Thomas Francis Wade) 著、張衛東 訳『語言自邇集――19世紀中期的北京話』は、英国のトマス・ウェード(1818~1895、中国名は「威妥瑪」、中国語ウェード式ローマ字の考案者として有名)が編纂した中国語教科書『語言自邇集』の中国語訳。19世紀の北京話(北京方言)が反映されているらしい。日本で言えば江戸弁だろうか。パラパラめくって少し読んでみたが、やはり私が習った「普通話(標準語・共通語)」としての中国語とは違うなあと感じた。

『東方考古学叢刊』甲種刊行会 編『東京城』は戦前に行われた渤海国上京龍泉府址の発掘調査成果をまとめたもの。戦前の発掘調査の様子が興味深い。
実は『東京城』とあったので、後金(清)の太祖ヌルハチが遼陽の郊外に建設した「東京城」かと思っていたら違ってた……。
かなりの大型本だったので、持って帰るのに苦労した。

『東京城』は帰宅後に国立国会図書館デジタルコレクションで発見した。登録すれば無料で閲覧可能。
東亜考古学会の「東方考古学叢刊」シリーズの多くは国会図書館デジタルコレクションに既にあるようだ。
ちょっとお金を損したかな……。まあ手元にあれば見るのには便利かな。

本3冊を買って、途中、天満橋駅ビルで遅い昼食を取り、17時台に帰宅。

けっこう汗をかいていたので、シャワーを浴びて生き返った気分になった。

夕方から夜にかけて、本日購入した本の書誌情報をメモしたり、本日撮った写真を整理したりした。

明日は満洲語の勉強会などの予定。

 

さて、夕食を取ってから、Fediverseのみんなとトンチキ映画の「極道大戦争」を見るか。