2020年12月26日 土曜日 晴れ時々くもり 前倒し初詣、断捨離と読書
今朝は早起きして朝一番に近所の神社に出かけて、前倒しで初詣。古いお札を返納して、新しいお札をいただいてきた。
午前中は部屋の整理と断捨離を行う。月曜日が今年最後の燃えるごみの日なので、いらないものをゴミ袋に詰め込む。
それから部屋の隅にあるキャリーバッグも大型ごみに出すことにした。電話で収集を申し込んだら、収集日は年明けになるとのことだったがOKした。
キャリーバッグは鍵がこわれている(以前、鍵をなくしたとき自分で強引にこじ開けた)し、このコロナ禍の中では当分旅行にも行けず、部屋の場所を取るだけなので捨てることにした。
午後は知り合いとチャット。
それから菊池秀明『太平天国ーー皇帝なき中国の挫折』(岩波新書、2020年)を読む。
著者が提示しているのは、「他者への不寛容さ」という太平天国ひいては現在の中国が抱える課題と、それによって挫折した「皇帝なき中国」すなわち分権的な政治体制を持つ中国という可能性だ。著者の問題意識は「強国化」を推し進める現在の中国の状況に根ざしており、極めてタイムリーだ。無論、太平天国の概説書としても良質で、太平天国の歴史と政治、住民統治、経済、軍事の実態についても詳細に記述されており、新書というボリュームによくこれだけの内容を盛り込んだものだと感嘆した。良書。
「強国化」のもたらす圧力は尖閣問題を抱える日本にとっても無縁ではない。そういえば今日も中国公船が尖閣沖の領海に侵入している。
こういうときこそ頭に血を上らせず、中国を冷静に見つめていかなければならない。その意味で著者のような冷徹かつ博識な研究者による良質な中国研究は必要不可欠。
一歴史愛好家の私にできるのは質の高い本を購入することで、こうした研究者の方々を少しでも支援することだけである。
日本脱出の日、2025年11月11日まであと1781日。