取らぬ狸の皮算用、それから「日日関係」と「中中関係」

中国人訪日客「447万人」予測も ヤマ場は?団体解禁に期待と懸念 2023年8月11日 7時00分(朝日新聞デジタル)
https://digital.asahi.com/articles/ASR8B7HXQR8BUHBI036.html

(2023年8月13日閲覧)

記事を読んだ感想としては、「取らぬ狸の皮算用」といったところ。
まず、今の日中関係その他諸々の要素を考えれば、たとえ中国人観光客が戻ったとしても、コロナ禍前の盛況には到底及ばないでしょうし、両国の政治状況で観光客は常に増減し不安定になるでしょう。
次に、仮に何もかもうまくいって、中国人観光客が元通りの数に戻るにしても、今後数年はかかりそうな気がします。航空便も減ってますし、コロナ禍の3年間で中国人観光客が持っているパスポート・ビザも失効しているものが多いでしょうから。

それになにより、インバウンド景気なんてしょせん一時的なバブルみたいなもので、そんなものを経済の頼みにすること自体、国の在り方として間違っていると思いますがね。
国際交流の意義は否定しませんが、それを経済の頼みにするのは危なっかしい。
私も以前はインバウンド関連の翻訳案件を受けてましたが、コロナ禍でパッタリ途絶えましたし。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、というやつですかね。


ああ、それから、「日中関係」で思い出しましたが、そんなものは現実には存在しないんじゃないかと思える今日この頃です。
日本の政治家・官僚は日本国内にばかり顔を向け、中国の政治家・官僚も同様に中国国内にばかり顔を向け、それぞれ国内の「愛国者」の人気取りばかりやっている。
相手国との関係を真面目に考えず、国内との関係にばかり気をつかう。
政治家・官僚だけじゃなくて、日中両国の多くのマスメディア・国民も同様。相手のことを知ろうともせず、それぞれ自分の頭の中の「中国 ちゅうごく」と「日本 Riben」をもてあそんでいるだけ。
今現在、日中両国に存在しているのは、実は「日中関係」、「中日関係」じゃなくて、両国国内で自己完結・自己満足する「日日関係」と「中中関係」なんじゃないですかね。

アホらし!